【カフェジンタ解体新書】低迷期脱出編 目指す目標への道筋が見える戦略ピラミッドができれば、あとはやるのみ。

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【カフェジンタ解体新書】低迷期脱出編 目指す目標への道筋が見える戦略ピラミッドができれば、あとはやるのみ。

こんにちは。

ライフスタイル研究所「ジンタ式」の小野仁土です。

前回のブログでは2008年に岩倉から京都の中心地烏丸三条へ移転して、長らく続いた低迷期の事業を戦略ピラミッドに照らし合わせて、分析してみました。

「リピートを獲得できていない」という、非常に大きな事業の欠陥を突き止めるところまで至ったのは2013年ころです。

いやはや、今振り返れば基本中の基本なのに、「こんなことすら出来てないの?」って思ってしまいますよね。

そうなんです、実は私は一つ大きな勘違いをしていました。

お客様の獲得難易度の履き違えです。

新規客獲得 > 既存客獲得

私は難易度的にはこのように考えていたのです。

これには伏線がありまして、私はカフェジンタを創業する前は、サラリーマンで営業の仕事をしていました。

基本的には長年取引のある顧客の担当なのですが、商品の継続的取引をしつつ、新しい商品を採用していただくことがミッションでした。

新しい商品を採用していただくことは、性能評価・価格評価・供給安定性評価・品質評価・取引先としての信頼評価と越えなければならない高いハードルが沢山あり、それはそれは時間と手間がかかります。

サンプル品を提供して評価してもらうだけでも、とても大変なことだったのです。

ただし、採用にまでこぎつけることができれば、大きなトラブルなどがなければ、継続的に売れ続けます。

ですので、難易度は圧倒的に「 新規商品取引 > 既存商品取引 」なのです。

私の失敗は飲食店経営にもこの感覚を持ち込んでしまっていたことでした。

新規顧客を取れれば、その後継続的に来店してくれるものだと思っていたのです。

そういう思い込みから、5年もの間、リピート分析することなく、ひたすらに新しいお客様を獲得することばかりに手をかけていました。

長年の低迷の原因がここにあったのです。

この「思い込み」をリセットするのに、なんと5年もかかってしまいました。

壁を越え得る内容の戦略ピラミッドの形に

ようやく、私は2013年ころにこの点に大がかりなメスをいれて、事業の戦略を見直しました。

当時の、戦略を例によってピラミッドに反映したのが下記の図です。

ミッションこそ、移転当初のままですが、それを具現化する戦略→戦術→実行のプロセスが、180度ひっくり返ったといってもいいほど、大幅な見直しをいたしました。

絵空事だったビジョンをクッキリとした目標にすることで、ミッションがより明瞭になった

前回の戦略ピラミッドの中でビジョンは「お客様の思い出の場所になる」でしたが、今回は「お客様のまた来たい気持ちを高める」となりました。

正直言って前回のビジョンは絵空事でした。

ビジョンが漠然としてしまうと、それを前提に立てる戦略から戦術、実行への落とし込みも的を射たものになりません。。

今回はその反省を踏まえて、具体的かつシンプルでストレートなビジョンに置き換えました。

その結果、やるべきことがハッキリクッキリし、戦略への落とし込みがスムーズになりました。

口コミしたくなるサービスの要素を限界まで追求する戦略

ビジョンを達成するために描いた戦略も、それまでのものとある意味真逆の発想です。

それまでは、自分自身がSNSやブログなどのネットサービスをフル活用して、ネット上に存在感をアピールする戦略をとっていました。

5年近くこうしたことに取り組んでも、思うような成果なかなかあがりませんでした。

アクセスは稼げても、次のアクションに繋がっていくような感触がえられません。

ネット上での口コミが発生していないところに、戦略がよろしくないことが形としてあらわれていました。

時代は携帯電話がスマートフォンに置き換わっていき、いつでもどこでもネットにアクセスする時代に移り変わろうとしていました。

SNSの主流もミクシーからツイッター・フェイスブック・インスタグラムに移り変わりつつあったころです。

私は、このころには既に自分発信でのマーケティングの限界を感じていて、これからは、こうしたSNSやブログでの口コミがビジネスを左右するようになると考えるようになっていました。

情報の発信者がお店からお客様にシフトしていくことを予想しました。

「カフェジンタがブログやSNSのコンテンツを作っていてはダメだ。カフェジンタのお店や商品がお客様にとってのコンテンツの題材にならなければいけない。

奇抜なアイデアで目立つというのは一つの方法ですが、私にはそのような方法で、上手くやれるようなセンスはありません。

卓越した技術でお客様を魅了するというのも一つですが、私には他を圧倒する技術もありません。

となると、商品やサービスの価値を相対的に高めるという基本路線を追求することになります。

ニーズの細分化が進む中で、カフェジンタでも勝負できるウォンツを探し出して、ピンポイントで勝負をかけることが、唯一とれる戦略です。

ターゲットを絞って特定の層に価値を感じてもらいやすいようにサービス内容を見直しました。

メインターゲットを近隣で働くオフィスワーカーとして、ランチタイムの需要を狙うことにしました。

理由は三条烏丸というビジネスエリアで、最も大きな需要があるからです。

大きな需要の中で講じる策は反応も大きく出ますので、やっている事の合否判断がしやすく、次の手もスピーディーに打って行けます。

まず、地元のお客様の反応を得なければ話になりませんので、今までとは異なる発想で挑みました。

思い切った価格戦略です。

これまでは、他店の価格は参考程度にして、定食屋さんなどより少し高めに設定していました。

今回そこに手を入れて、他店さんに価格でも負けないくらいの、安さで攻勢をかけることにしました。

そしてプロモーションは、それまでのようなネットプロモーションは一切やめて、路上看板で大きく価格の安さを前面に出して勝負をかけました。

会社員時代に工場の生産技術向上のために働いた経験を活かした戦術が功奏す

個人店は価格競争に参入してはいけないというのが、ビジネスのセオリーです。

なぜなら、大量に調達したり製造したりする大手に対して、個人店は不利だからです。

しかし、私はそれでも、まずは競争に参入することを選択しました。

他店の後塵を拝しているのですから、まずは走って追いつかなければ話になりません。

追いついて初めて、お客様は来てくれるし、反応を確かめながら次の手も打てるというものです。

ランチというジャンルでは、近隣の居酒屋、定食屋、レストラン、麵屋系などなど様々なお店が、日々熾烈な顧客獲得合戦を展開しています。

それぞれのお店にも一定数の固定客がついていて善戦している状況です。

価格はだいたい相場があって、どこも同じようなものです。

幸いにも、圧倒的なシェアを誇るような大手の独り勝ち状態で膠着してしまっているような状態ではありません。

価格を少し安めに設定にして、何か光る価値があって、それがお客様に刺されば、一定以上のお客様獲得は絶対に可能なはずです。

カフェジンタは、「圧倒的なスピード」で商品をご用意することで、他店と差別化を図りました。

(味・サービス内容について妥協なく取り組んでいることは言うまでもありません。)

どのような仕組みなのかということは、核心的な手の内なので残念ながらお話できません。

ただ一つ言えることは、ここに私の会社員時代の経験が活きました。

私はサラリーマン時代は、電機系の商社で製造業を相手に生産技術を高めるようなコンピューターやシステムを販売していました。

それも相手は世界を代表するようなIT企業でした。

当然、生産の効率化や速度追及ということが課題になる仕事です。

時にはヘルメットを被って現場で深夜までお客さんの工場で仕事したことも何度もありました。

そのような現場で身につけてきた様々な知恵がここで役にたったのです。

目指す目標への道筋が見えたら、あとはやるだけ

業務や品質を改善する有名な手法として、PDCAサイクルというのがあります。

PDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)とは品質管理など業務管理における継続的な改善方法。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4段階を繰り返して業務を継続的に改善する方法。主に日本で使われている。AをActionとする場合もある。

wikipediaより

会社員時代に身につけた思考法なのですが、私は徹底的にPDCAをサイクルしまくって、業務フローの効率化を進めました。

内容は非常に細かいので割愛しますが、それこそ道具一つをどこに配置しておくのかという細かいレベルの業務を調整に調整を重ねました。

他店さんと比べての提供時間の差は、相当なものがあると思います。

旨いのは当たり前。ここで負けたら何をしてもダメ。

安いは思い切り次第。体力次第。

しかし、速いはいかがでしょうか。

旨い・安いに加えて速いを実現したことで、カフェジンタの競争力を高めることができました。

お客様も呼応する形で日に日に増えていきました。

お客様が増えれば、お客様からの反応を注意深く見ることで、PDCAサイクルを活かして改善を進めることができます。

PDCAサイクルの活用で改善に改善を重ねる流れが出来た時、目指す目標への道筋が完全に見えてきました。

一つ一つ調整をするごとに、成果が積み重なっていく、好循環が生まれます。

こうした努力の結果、ついにカフェジンタは毎日満席の状態に至ることができました。

その後毎年、過去最高売上を連続で更新し、気付いてみれば、売上ベースで岩倉時代の7倍、烏丸移転後から比較しても2倍に売上が伸長しました。

まとめ

創業からの事業を営みを戦略ピラミッドに照らして評価してきたこのシリーズ。

今回、三回目にして、ようやく戦略らしい戦略が形となって、成功へと導けた戦略ピラミッドを披露できました。

開業から5年を経てやっと、カフェジンタは業績を高めていける、循環に入ることができました。

もちろん、経営的にはまだまだ課題が山積です。

例えば、価格戦略。

やはり、主戦場をランチのマーケットにした以上は、価格的に厳しい競争となります。

集客ということに限っては有効な戦略ですが、事業として本来追求すべき利益を削ってしまうことになります。

この後2014年からは薄利多売での利益拡大を目指しますが、それにも限界点がありました。

飲食店の経営はキャパシティーの上限に達した時、価格を据え置いている以上は売上を伸ばすことができなくなります。

2019年についに頭打ち状態となりました。

その後の私たちの事業課題解決のための取り組みは現在進行形です。

まさに、この戦略ピラミッドを用いて、取り組んでいます。

現在何をしているかということは、今この時点ではさすがにお話できませんが、いつの日かまた、ご紹介できるようになるかとは思います。

その時までどうぞ、楽しみにしておいていただければと思います。

以上、三回にわけて、カフェジンタ創業時のよちよちスタートから今に至るまでの事業取組みを、戦略ピラミッドに照らしつつ、お披露目しました。

最初に申しましたように、実際の営みをしていた段階では、私自身が戦略ピラミッドという概念を知りませんでした。

ですので、今回のシリーズでお見せした戦略ピラミッドは、後から「こうだったな、ああだったな。」と戦略ピラミッドに埋め込んで図式したものです。

その、不十分さ故に、事業が低迷していたということを、ご承知いただだきたく思います。

また同時に、今回のブログ記事で取り上げた戦略ピラミッド最新版は、あとから埋め込んだにしても、それなりに内容はしっかりとしていたこと、それゆえに結果も出たことに着目ください。

この三回のブログ記事は、戦略ピラミッドを構築してブラッシュアップしていくことで得られる成果を追体験をしていただこうという目的で書きました。

戦略ピラミッドは、事業のみならず、貴方の人生を成功へ前進させていくために非常に有効なツールです。

是非、貴方の今後の人生のプラニングに役立てていただければと思います。

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