【脱カロリー神話】カロリーに関する正確な理解で、将来に不安のない健康知識を身につける

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【脱カロリー神話】カロリーに関する正確な理解で、将来に不安のない健康知識を身につける

こんにちは!カフェジンタオーナーの 小野 仁土です。

前回のブログ記事では、一般的に常識とされているような健康知識が、実は根拠がない仮説であることを、歴史的な側面から指摘させていただきました。

今日は、その一般的な常識とされている栄養知識の一つ「カロリー」について取り上げてみたいと思います。

実際のヒトの身体で生ずる症状に基づいて検討がされたものではない指針

ますは中学校の理科で習ったカロリーの定義を復習しておきます。

「1グラムの水の温度を標準大気圧下で1℃上げるのに必要な熱量」これが1カロリーです。

分かりやすく言いますと、特定の物質あるいはモノを燃やしたときに、何度温度を上げることができるかという単位です。

紙1kgを燃やした時と、ガソリン1kgを燃やしたときに上昇する温度(=熱量)が違うのはわかりますよね。

これは食材にも当てはめられており、トマトを燃やした時、小麦を燃やした時、それぞれ熱量が異なるわけです。

ヒトの体内でのエネルギー代謝は、こうした燃焼によって発生するカロリーと同じと定義されています。

摂取する食物から得られる栄養学的熱量と、運動や基礎代謝によって消費される熱量について適用され、生物が生理的に代謝したエネルギー1カロリーは空気中での酸化反応(燃焼)によって発生した熱量1カロリーと等しいと定義される。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

つまり、食品それぞれに規定されているカロリーは、実際にそれを生物が体内で使って生じたエネルギーを計測したのではないということです。

たとえば、ごはん60gと鶏モモ肉80gがあったとします。

このそれぞれの食材量が、それぞれ凡そ100kcalです。

ごはん60gと鶏モモ肉80gは、水温を上昇させる熱量が同じということです。

さて、ではこの二つを、ヒトが摂取したときに、体内で同じだけのエネルギーを消費したということを、どうやって計測しているのでしょうか。

実は、これ計測できないのです。

ヒトの消費エネルギーは食事との紐づけなしに、活動によって体外に放出されるエネルギーを測定することすることで算定しています。

そもそも、糖質、たんぱく質、脂質、その他ビタミンやミネラルなどの微量栄養素はそれぞれ吸収のされ方が違うし、吸収・分解されたあとの役割も異なります。

食材のカロリー値とはいったい何の値なのか。

実はこれ、同じ条件化でその食品を燃やして計測したのが、それぞれの食品のカロリーということなんですね。

ごはん60gと鶏モモ肉80gが同じ条件で使われることがないので、燃やして計測したカロリー値が同じ食材であっても、身体の中でエネルギーとして役割を果たす力が同じとは限らないのです。

前回のブログ記事で、三大栄養素の摂取バランスが単なる統計結果によるものであることを指摘させていただいたのですが、このカロリーに関する取扱いも実際のヒトの身体で生ずる症状に基づいて検討がされたものではないということを、ぜひご認識いただければと思います。

カロリーコントロールによる健康管理の限界

このカロリーを基準にした栄養の考え方は結果的に、良い結果が出ていません。

生活習慣病の罹患数や死亡者数増え続けています。

しかし、多くの疾患の原因が肥満にあるとし、その肥満は運動不足とカロリー過多によるものとして、長きにわたってカロリーコントロールを中心に据えた食事指導がされています。

こうした指導の中心となっているのが、厚生労働省から出ている「日本人の食事摂取基準」であり、公的な食事指導はこれに基づいています。

「エネルギー産生栄養素バランス」として各栄養素から摂取するエネルギー量の比率の目標値が定められており、総エネルギー摂取量のうち、13~20%をたんぱく質から、20~30%を脂質から、50~65%を炭水化物から摂取することが推奨されています。

一方で、糖質摂取のコントロールは、正しく実践された方の多くが成果を出し、糖尿病の克服事例は増え続けています。

「糖質は必須」という考え方が現代の健康問題に大きな影を落としてしまっていることが、徐々に浮き彫りになってきました。

将来に不安のない健康知識を得るためには、時に常識の一新をする必要があります。

医学、生理学や栄養学の最前線では糖質に関する誤りを是正する知識は日々蓄積されており、さまざまな書籍やメディアを通じて私たちにも届きつつありますよね。

しかし残念ながら、まだ国家単位での是正となると、障壁が多すぎていったいいつになるやらわかりません。

古い知識に縛られたまま更新しないでいると、避けられるはずのリスクが避けられない、そんなことが当たり前に起こっているのが、今の状況なのかもしれません。

私たちの日常生活の中でも、「糖質は必須」「脂質は体に悪い」という古い常識が、食品売り場や薬局のサプリコーナーなどにはまだまだ広くまかり通っています。

私たちを取り巻く健康知識は、真っ白と真っ黒が混在する、まさに玉石混淆です。

食事はすぐさま体に害を及ぼしませんが、悪食を蓄積すると命取りとなる、非常にデリケートな問題です。

命を左右するにも関わらず、何を白とし何を黒とするのか、定説は実に頼りないが、新説は新説であるが故、その説を取るには自己責任が伴います。

混淆たる健康情報の中から、真っ白の宝玉を見分けて手に取るために何をすべきか。

「考え方」を常にアップデートしつづける姿勢が必要なんだろうと思います。

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